《MUMEI》
送り狼
エリ「そろそろ、帰らないと」
 
麻美「うん、優斗が送ってくれるって」
 
俺「行こう、エリ」
 
エリ「いいの?ラッキー」 
麻美「送り狼に気をつけてね」
 
エリ「大丈夫よ」
 
 
まったく…麻美の奴…
 
エリと歩きながら、頭の中は昨日の事ばかり考えてた 
エリ「迷惑だった?」

いけねぇ、俺、無言だった 
俺「いや、緊張しちゃって」
 
エリ「…手、繋いでいい?」
 
俺「あぁ、いいよ」
 
エリは、俺の腕に手をまわした
エリ「へへっ」
 
てれ笑いしたエリの顔が可愛かった
 
エリの胸のやわらかさが、俺の腕に…
 
マジ緊張する
 
麻美と話した公園だ
 
エリ「こっち、近道だよ」 
俺「暗がりは危険だよ」
 
エリ「へーきだよ、優斗、いきなり襲わないでしょ」 
笑顔で言うエリ
 
公園の池の周りを歩いてたとき、ベンチでキスしてるカップルが居た
 
俺「スゲー、人目まったく気にしてないよ」
 
エリ「そうだね、あっ」 「胸さわってるよ、ほら」 
エリ、平気でそんな事言ってるけど、俺、緊張MAX
 
エリ「ホテルでやりなよって思っちゃうね」
「見てるこっちが恥ずかしくなるよぉ」
 
俺「ホントだね」
…エリも、経験者なのかなぁ
ホテルって言葉を異性の前で使うのも、
俺はためらっちゃうからな 
童貞って知られたら、引かれるのかなぁ…
 
俺は、エリの腰に手をまわした
 
エリは、寄り添って歩いてくれてた
 
今、エリに、迫ったら…
そんな事を考えてた…
 
エリ「きゃっ」
 
エリのミュールが
木の根っこにつまづいて脱げた
 
慌てて、エリを支えた俺
 
エリ、きゃしゃだなぁ
でも、柔らかいや
 
エリ「ごめーん」
 
エリのミュールを取り足元に
 
エリ「ありがとう」
 
可愛い笑顔だった
 
俺に掴まりながら、ミュールを履くエリ
 
異性の身体に、簡単に触れられるって事は
 
やっぱり…
 
エリの顔を見てた
 
エリが俺を見た
 
目が合ったまま…
 
エリを、そっと抱きよせた 
エリ「狼さんだ…」
エリが言った
 
俺は、エリの唇に
 
エリ、俺の腰に、軽く手を添えてる
 
OKって事だよね
 
エリの唇を何度も吸った
 
離れた後で、目が合った
 
エリ「…手、早いんだね…狼さん」
 
俺「エリが、可愛い過ぎたから…」
 
自分でも気が聞いたセリフだと思った
 
 
エリを送り届けた帰り
 
2日連続で、違う娘とキスしちゃった…
 
この先、絶対無い事だと思った
 
この日も、俺はまともに寝れなかった

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫