《MUMEI》

『……』
蓮見が、綺麗な笑顔でオレを見下ろした。


…あなたは何が…したいのですか?…


『ふっ、可愛い生き物って…めちゃくちゃにしたいよね…。』
ボソッと呟いた。


…はい?なんですと…?え〜と、その…なんだ?


『ねえ、坂井ちゃん…』
その時〜廊下が賑かになった。


『あれ〜なんで部室に鍵かかってんのぉ〜?』


『あれ?かけてないよね、俺達…』


『鍵?蓮見?お前…』


『ちっ…帰ってくんの、はえ〜よ!』
蓮見は、オレから離れて、ドアの鍵を開けた。


『蓮見〜鍵かけんなよな〜って、あれ?坂井先生だ!』


『あっはは…』
笑って誤魔化すオレ。


…なんか分かんないけど…助かった〜皆が救世主に見えた。


『じゃなっ!』
慌てて、部室を飛び出した。


オレは、蓮見と二人っきりになるのは避けよう…そう思った。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫