《MUMEI》

「核‥?」

「いつでも鍵が開いてるこの教室なら──いつでも逃げ込めるでしょ?(微笑)」

「ぇ‥」

「わざわざ学校から逃げ出さなくてもいいって事(微笑)」

「でも──見つかったら」

「見つかったら大変。でも見つかる前にアイツは逃げてる」

「!?」

唖然とする私にニッコリ笑いかけると──

≪ギィ‥≫

美春先輩はコンピュータ室の扉を開けた。

「絵の具の匂いがまだ残ってる‥」

≪ハッ≫

「じゃあ、少し前までここにいたって事ですか‥っ?」

「そうね。そして──」

「‥?」

「まだそう遠くへは行ってないわ」

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