《MUMEI》
first contact
あの時も綺麗な桜が咲いていた。
楽しいはずの時間が、一気に悪夢へと変わりだしていく。
甘く、淡く香る桜の花が私達を包んで離さない・・・・・・いつまでも桜の香りが纏わり付いて、私の心まで遊ばれていく。

















あれから3年も経つというのに、桜を見る度に思い出してしまう。香りが纏わり付いて、気分が悪くなる。



--------ねぇ、どおして神様はこんなに不公平なのかな?



「お父さん....」



頬を伝う涙は、しょっぱくて悲しい。
泣き声はあまりにも声にならなくて、鳴咽しか出てこない。我慢するだけ辛かった。










しとしと降る雨で桜の花が散り揺らいでいく、そんな日だった。
彼女はいつもソコで泣く。朝となり、放課後となり、いつも同じ、窓際の陽のあたる場所で。桜を眺めながら泣いているのだ。

次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫