《MUMEI》 再開2「そういやさ、お前大丈夫だったの?」 「何が?」 いつもの交差点まで来ると、 突然蓮翔ちゃんが話題を切り替えた。 「颯ちゃんの親父のこと。 怒ってんじゃねぇの〜?」 はっ!!! そうだった!!!! 「ヤバい……。」 「ん?」 「俺、走り足りなくて来たんだった!!」 「ん? どう言う意味?」 「俺…野球観戦のこと、一言も言ってねぇんだよ!!!」 「……。」 「……。」 「ヤバいじゃん!」 一時の沈黙から先に口を開いたのは、蓮翔。 「どうすんの!!?」 「今夜だけ泊めてくれっ!!」 「え、ああ、別に良いけど。」 案外簡単に片付いたな。 「あーー!! やっぱ駄目だ!!!」 いや、そうでも無かったみたいだ……。 「やっぱ無理!!!」 「え?何かあるのか!?」 「うん。今俺一人じゃん?」 「ああ……?」 「だから、すんげえ家汚ねぇんだよ!!!」 ……。 前へ |次へ |
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