《MUMEI》 アルフレッド混乱顔色が戻ったアルフレッドが発した言葉と呑気な口調に俺達は絶句した。 「彼女は強くて美しい人だから、…僕を忘れて幸せになってますよね、きっと」 「死にましたよ」 絶句する俺の隣で、驚く程冷静に旦那様は事実を述べた。 「え… …?」 「あなたと電話した後に、自殺しました」 旦那様は祐也の事は告げずに説明した。 「え? でも… あの時姫華は『わかった』って…」 また真っ青になったアルフレッドは、明らかに動揺していた。 「一体何があったんです?」 対照的に、旦那様は落ち着いていた。 混乱するアルフレッドの話をまとめるとこうだ。 アルフレッドは、極度の方向音痴で、留学先の日本でもしょっちゅう迷子になっていた。 しかし、その外見と、彼がまだ日本語が不自由だった事から、誰にも助けられない事が多かった。 そんな時出会った姫華様は、アルフレッドにとって女神だった。 アルフレッドは姫華様に夢中になり、姫華様は誠実で無邪気なアルフレッドに惹かれていった。 結婚しようと思っていた。 …それなのに。 帰国した彼に、思わぬ出来事が待っていた。 前へ |次へ |
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