《MUMEI》

「保健室行こうか」

千守さんは優しく頭を撫でてくれた。


「だ、だめでふ……」


「何が駄目だって……」

窓から眠りを妨げられ不機嫌な千秋様が現れた。


「あ、千秋兄さん。珠緒が具合悪いんだってさ。」


「具合ねぇ……」

頭上から千秋様の威圧が降り注ぐ。


「あ……う……」

千守さんと話してしまった僕は千秋様に罰を受けなければならない、きっと怖いことだ。
出来れば逃げ出してしまいたい。

でも、毛が伸びたら自己申告しなければいけない……

僕はどうすればいい……!


「手間の掛かる奴隷だ。」

どうしようもなかった。
千秋様に保健室へ連行された。
丸まってたら、荷物みたいに運ばれた。

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