《MUMEI》

新木にちょこっと近付いたはええねんけど──‥

どないしよか‥。

あいつずっとあのままやろし‥。

せやかて隣りに行っていきなり話しかけんのも何やしなぁ‥。

でもウチかてこのままずっとここに隠れとる訳にはいかへんのやし‥。

「はぁ‥」

もう分からん‥。

≪カタ‥≫

「‥っ?」

新木‥

椅子から立っ‥‥

てこっち来る‥!

慌てて顔を引っ込めた。

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