《MUMEI》 「ふざけるなっ!!」 「!?」 俺は自分を支えているグレイドの腕を掴むと、無理矢理引き剥がそうとした。 「やめろ!! 何考えてんだ!死にたいのか!??」 その声に反応しつつも、 「うるさい!! 何が狙いなんだよ!!」 「は?」 「どうして俺を殺す必要があるんだ!!」 「何をいっているんだ?」 「俺を地獄へつれていくんだろ!! さっき自分でそう言ってたじゃないか!!」 「…そう言うことか…。」 グレイドはフゥ…と息を吐き出すと、 「殺す筈ねぇだろ……」 静かにそう言い放った。 「いや、殺せる筈がねぇ……。」 そしてまた呟いた言葉に、疑問を浮かべる。 しかし、グレイドはそれ以上何も言わず、ひたすら前へ進むのだった。 しばらくすると、僅かに小さな光りが遠くに見えて来た。 俺も何も言わず、ただ光りがだんだんと近く迫って来るのを感じていた。 前へ |次へ |
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