《MUMEI》 松本を説得そして、その夜。 俺は、松本の携帯に電話をした。 携帯番号は、果穂さんからも聞いていたが、今年俺は松本と一緒に朗読ボランティアに行くし、俺は班長だから、松本も含めたメンバーの携帯番号とメルアドを聞いていた。 ちなみに、希先輩は今年は風紀委員になっていた。 《津田先輩と私、そんなに仲良くないんですけど…》 松本と志貴は、俺が松本と図書当番をしている時に二回程会っていたが、軽く挨拶をする位だった。 「俺も一緒に行くし、大丈夫だよ」 《…》 「どうした?」 《先輩達と違って、私、地味だし…》 「そんなの関係無いよ。志貴が会いたいって言ってるんだから」 《でも》 「頼む! 俺、松本連れて行かないと怒られちゃうよ」 俺は、帰り際に、志貴に『絶対連れて来てね』と言われていた。 「それに、志貴の親の店、松本行ってみたくないか?」 普通の女の子ならオシャレなショップに憧れると思った。 《あんなオシャレなお店、私なんかが行っても…》 (あれ? 逆効果?) 俺は他に松本が喜びそうな事を必死で考えた。 (待てよ? 松本、厳が好きなんだよな?) 前へ |次へ |
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