《MUMEI》

『じゃあ…そいつ、触れよな…』
蓮見の手を払いのけた。


『無理…もう居なくなったから…死んじゃったんだ…』


『え?…』


その後…蓮見は無言で〜窓の外を眺めていた。


…しまった!オレ…悪い事を言ったか?


『あ、そこの交差点を右に入って…』
蓮見が自宅までの道順を教えた。


『ごめんな…蓮見…その…』


『嘘…』


『え?』


『さっきの話…単純だね〜坂井ちゃん…』


『お前な〜!』


『わっ!坂井ちゃん、運転中に暴れんなよ…前見ろって…』


…も〜こいつの言う事は信用しない…


オレは…この時はまだ良く知らなかった…蓮見の事を…。

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