《MUMEI》
「……うん、居る、」
誰か傍に居るのか?
そう尋ねられたのだろう。
「マネージャーじゃないよ、……
違う、……
恋人、…、付き合ってる人」
にこりと俺を見ながら笑う惇の表情に曇りはない。
俺達はまだまだ、
お互いに迷ったり
立ち止まったり
ふらつらついたりだけど、やっぱり結局二人でくっついて。
これからもまだまだ迷いや気がそれたりもあるかもしれないけど、やっぱりいざとなるとこの笑顔が一番欲しくなるんだろう。
凄く、こいつが、
凄く、
愛しい。
今
凄く愛しい。
自然に肩を抱きよせて、惇も俺に寄りかかる。
すると途端に気の抜けた話が始まった。
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