《MUMEI》
序章
私の名前は樋野居 奏(ひのい かなで)。物心ついたときには、もう両親はいなくて祖父と名乗る人の元へいた。
幼い頃の記憶はなく、祖父も私の過去を話そうとはしてくれなかった。
そして、祖父はある時から私の姿を恐れるようになった。



「奏、お前の姿は皆に不思議がられるだろう。それは偽りの姿じゃ。これからはコレを使いなさい」



そう述べた祖父は、ある木箱を私に差し出した。木箱を開けて中を見ると、黒髪のカツラとカラーコンタクト。そして水晶のついたネックレスが入っていた。



その時の私には、何故そのようなことをしなければならないのか分からなかった。ただ、今は何故か分かる気がした。



私はとにかく色素が薄かった。けれどそれは外人のような色素の薄さではなく、白に近いものだったのだ。
髪は銀髪、瞳は青く、肌は雪のように白い。しかし不思議なことに、このような姿になったのはつい最近のことなのだ。
18歳を過ぎたあたりから、徐々に色が抜けていった。



「なぁ〜祖父さん。私の親って本当は誰なの?祖父さんと血・・・・・繋がってないでしょ」



20歳にもなると、真実を知りたい気持ちが大きく膨れ上がり祖父に聞いてしまった。祖父も驚いた様子ではあったが今まで重かった口を開いてくれた。


















私の過去は――・・・・・
雪園村にある。祖父さえも知らない真実を私自身が調べてみよう。そう思った。

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