《MUMEI》
懐かしい人
昔、
大好きな俳優さんが居た。

大好きだったけれど、
その人の名前を、
私は、知らなかった。

正確に言えば、
判らなかった、と、
言った方が正しい。

あれは、
漢字を覚える前の、
事だった。


ある日を境に、
その人は、
テレビから消えた。


偶然にも、今日。
彼の主演作を見た。

そして、初めて。
彼の名前を知った。


懐かしさと同時に、
彼が、20年も前に、
この世を去っていた事も、
知った。

次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫