《MUMEI》

 


授業が終わり、
部活がないので
今日は真っ直ぐ帰った。

「…璃子!!」

「─…何?」


「…何であんな噂なんか

流したのよ。」


そう、瑠璃は
そんなことをする性格じゃ
ないし…
それ以外に璃子しか
考えられなかったから。

「だって…、
あの人が校長になったら、
きっと学校が
おかしくなる!!

お金持ち学校に
なっちゃうよ。

私は今のままがいいの!!」


だからって…
「だからって何で??」

「あの人の印象が
悪くなったらッ…

学校に居づらくなって…
それで…、それで
辞めると思ったのッ!!」


「……。」

「瑠璃子は…

あの人が何でも
決めて仕切ってッ…

あの人の思い通りの
学校になってもいいの!?」


「みんなと一緒に
いられなくなったら
勿論嫌。

でも…
やり方が違うと思う。」

「うん…
アタシだって悪口は
言いたくなかったよ。

言い訳にしか
聞こえないかも
しれないけど…。」

「そんなことないよ!!」
「うん、ありがと。」

「言いたかったのは
それだけだから。

じゃあね。」

「うん!!
なんか瑠璃子のこと…
見直した。」

「い・つ・もでしょ!?」

「ハイハイ。」

ったく…
可愛くないんだから。

それでも
なんか嬉しくて
鼻歌歌いながら
自分の部屋にいった。


 

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