《MUMEI》

ドラミは絞りだすような声で、残酷な現実を問い正す――…。



「どうして……?


…さっき、しずかさんは部屋で泣いていたじゃない………。」




「…私の部屋を覗いたのね…?


…あれは、アナタと同じ手を使ったまでよ………。」



冷たく言い放つしずかの言動に、ドラミは数日前、のび助の死の間際に使った秘密道具を思い出した。



「……身代わりロボットね…?」



「そうよ………。」


しずかは平然と相槌をうつ。



ドラミの後頭部に押し当てられた銃口の感触は、ヒンヤリと冷たかった――…。



だが、それ以上に冷たい眼差しで、しずかは凛として佇んでいた――…。

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