《MUMEI》

◆◆◆

≪しゅるんっ≫

おれ目掛けて飛んできた葛は‥‥

吸い込まれるように井戸に落ちて行った。

「離れてて」

「っ‥?」

「『封』」

≪ピキィン≫

玖珠は完全に封印出来た事を確認すると‥‥

井戸に札を貼った。

それから更にまた結界を張ると‥‥

おれを振り返った。

「これでもう奴らは出て来られないわ。永久にね(微笑)」

「永‥久‥に‥?」

「そうよ、永久に(微笑)」

「───────」

力が抜けた。

草の上にへたりこむと‥

玖珠が手を差し延べてきた。

◆◆◆

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