《MUMEI》 愛は会社を救う(1)「オーナー」からスマートフォンにメールが入る。 今回の派遣先は、ある商社の地方支店だという。 確認すると、ギャラの半分はすでにネット口座に振り込まれていた。 残りの半分は、任務遂行後の査定に応じてインセンティヴで支払われるのだ。 私は早速、マンスリーマンションを手配すると、メールに添付されていた資料に目を通しつつ戦略を練った。 今回はどうやら、アラフォーのハイミスがお局状態となり、企業活動に支障をきたすまで至っているらしい。病巣はかなり深そうだ。 まずは当事者全員に接触し、人間関係の構図を把握をする必要がある。 私はいつものように「派遣社員・赤居誠」として、いざターゲットとなる会社に乗り込んだ。 前へ |次へ |
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