《MUMEI》 「っ‥と‥‥‥あのな‥」 思うように声が出ぇへん。 新木がウチを見とるような気ぃするけど‥‥‥ 顔を上げられへん‥。 ≪ドクンッ≫ 「‥‥‥あんな、──」 言わな‥。 その為に来てもろたんやもん‥。 「新木‥」 「───────」 「手紙にも書いたけど、ウチ‥好きやねん‥‥あんたの事‥」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「大丈夫‥? 具合‥悪いんやったら‥」 ≪スタ‥≫ 「ちょ、新‥‥‥木‥」 新木は黙って‥ 歩いて行ってもうた。 前へ |次へ |
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