《MUMEI》

腕を掴まれて‥‥

椅子から立ち上がらされた。

ウチを引っ張っていく男子‥。

誰なのか‥

すぐに分かった。

「‥新木‥」

更に教室がざわつく。

でも新木はそんなんまるっきり無視してウチを引っ張ってあっという間に教室から抜け出した。

廊下に出ても‥‥

新木は手を放さへん。

「ちょ‥っ」

痛い。

そないに力込めんかてええやん‥。

そないに急がんかてええやん‥。

「新木──」

返事は返ってきーひん。

でも怒っとるような感じは全然せぇへん。

むしろ優しい感じがする‥。

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