《MUMEI》

 


本気だ…。

おばさんは
いつもみたいに私たちに

にこっ

と笑顔を交わしてから
その場を去った。

まるで、
私たちの考えていることを
予感でも、
していたかのように…。


私は身震いした。



─なんか、
とんでもないこと、
する気がする…。

頭が混乱しながらも
教室に入ると、
ホームルームが始まった。


先生の表情もどこか暗い。

あのいつも
バカでかい声で
しゃべる担任が…。

多分、できる限り
その意見に
反対したんだろう。
でも叶わなかった─…。

奈都と亜希も俯いていた。

みんなも…。


そりゃ、
いくら私たちは
そのままでも、
悲しくなる…。

私たちだけの学校じゃ
なくなる気がして…。

慣れるかもしれないけど


…慣れたくない。

止めてみせる!!
絶対…。

噂とかじゃなくて、
もっといいやつ…。


 

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