《MUMEI》

「あの…大丈夫なんですか?」


「何がだ?」


「ここ…一滴も水が無いじゃ無いですか。」


「まあ、確かにな。
しかし守護神も王家の者も消えたあの時は、
この世界に来ざるを得なかったのだ。」


「どうして?
此所には守護神はいないのですか?」


「…以前はいたのだ。

だが、あの日を堺に地中深くに姿を消してしまった。」


「あの日?」


「人間界で、
戦争と言うものがあっていると言うのは、
真か?」


その言葉にこの場にいる者が皆、
眉を潜めた。


「え?はい。
よくニュースとかで見ます。

以前は日本もいろんな国と戦争をしていたし……。」


「そうか……。」


シーフォードの瞳は更に悲しみに歪められていた。


「……その何か関係があるのですか?」


「うむ。
この世界の守護神は、大地の守護神だ。

名は、レギジオス。

奴は元々タフな方だったんだがな……。

ある日に見た奴の身体は、ボロボロだった。」

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