《MUMEI》

「…え…。」


「守護神とは、
守るべきものが傷ついた時、
同じように自身にも反映する。」


「そんな…じゃあ…。」


シーフォードは、
俺の想像したことを大体分かったみたいだ。


大きく頷くと、


「左様。
レギジオスの体は、
戦争によって傷ついた大地と同様、
傷ついておった。」


「え?
じゃあ地面を掘ったりするのも、
レギジオスを傷つけていることになるんですか?」


「ハッハ、それは誤解だよ。

レギジオスが傷付くのは、
大地が何等かの物質に汚染された時。

お主も、
結構長い間人間界にいたのだから、
大体察しがつくであろう?」


その言葉にハッとした。

確か…戦争は……。


「戦争に使われた爆弾は、とても強力で……。


その爆弾が地上へ落とされた時……。」


たくさんの人が犠牲になった。


その時に爆弾から発せられた有害な科学物質で……
今も苦しんでいる人がいるんだっけ。


これだけ沢山の人に被害が出たんだ。


当然、その有害な科学物質でレギジオスは苦しんだ筈。


もしそうなら……!!

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