《MUMEI》
「全然ダメじゃないッスか」
死闘5時間、不足分の皿洗いを終えた頃には日はすっかり暮れていた。
何やってんだ…俺は
しょうがないので、リーズが言う教会の側の店へとやってきた。
「トレジャーギルド…?結構まともそうだな」
新築とはいかないが、未だに新しさを残す建物がそこにはあった。
なかなか大きく、都心にあるホテルにも引けを取らない。
「お邪魔しまーす」
中に入ると、ただシーンと静まり返ったロビーが広がっている。
誰も居ない
おかしい
「リーズさん?いるんでしょー?」
灯りも無く、暗いロビーをのそのそと歩く
「うわっ!」
急に肩に手を掛けられ、思わず飛び上がった
「遅かったわね」
何をすらりと言い放つんだこの人は、食い逃げに全くの無責任だ\(^o^)/
「ようこそ私のトレジャーギルドへ、記念すべき第一号君!」
「ええええっ!俺が第一号!?」
何故だろう、この高揚感は、村の学校では常にパッとしなく一番を取ったことなんてなかった…
その俺が一番だなんて、やったぜ!
「って第一号!?他に居ないの!?」
「そーよ、だって今日からお店始めたんだもの、よかったじゃない第一号君で」
「……」
唖然として声が出ませんでした。
とりあえず言えることは、ビッグな男になる夢は初日で潰えたと言うことです。
この天上天下唯我独尊女によって早くもお先真っ暗です。
田舎に帰りたいです。


うわああああああ


「兎に角、まずは人数と資金と後その他もろもろ明日から集めるわよ!はい、部屋の鍵」
「ちょ、本当に俺しか居ないんですか?」
「うん」
なんてこった…
しかも食い逃げするほど資金も無いとは、全然ダメじゃないッスか!
「じゃ、明日早いんだから早く休みなよ?おやすみ!」
リーズさんはそう言うと部屋に戻りました。
ドアには「開けたら殺す」
もうやるっきゃない!…んでしょうか?

その晩、俺は田舎の両親に手紙を出した。

帰りたい・・・

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