《MUMEI》 「――…しずか君………。」 彼女の唇から、切々と投げかけられる言葉に、僕は胸を射たれた。 「…だから……そんな恐ろしいことは… …やめて………。」 彼女の瞳からクリスタルの雫が一粒こぼれ落ちる…。 その涙は、僕が抱いていた苦しみ憎しみを浄化してゆく――…。 しずか君は、地獄に足を踏み外しそうになった僕を思い止まらせた。 「このノートは私が預かるわ…。」 彼女は申し出た。 僕は彼女の真心に小さく頷き… 「分かったよ……しずか君…。」 彼女にデスノートを手渡したのさ――…。 前へ |次へ |
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