《MUMEI》 「陛下のような人柄であれば、 真の力に目覚められた時、 さぞかし強大な力を受け継がれるのでしょうね。」 セビアが微笑みながら、そう言った。 「真の力?」 「はい。 王になるための儀式が行われた時に、 王家特有の力を授かるので御座います。」 ダルクが神妙な面持ちで言った。 「その力さえあれば、 レギジオス様の御体を多少は回復させてあげられるでしょう。」 「…え?」 「どうなさいました?」 「レギジオスって…… 生きてるの?」 その言葉に、 セビアとダルクはパチクリと顔を見合わせた。 「はい。 左様で御座いますが…?」 怖々とダルクがそう言うと、 「まさか…亡くなられたと御考えになられたのですか?」 セビアが驚いて言った。 「うん……。」 恥ずかしさのあまり、 下を向いて頷くと、 突然セビアとダルクが笑い出した。 前へ |次へ |
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