《MUMEI》 鳥肌が立つのに、熱い…… 指先で、氷を滑らせると むず痒いような、凍傷にも近い痺れが来る。 乙矢はただただ俺を見ている。 それだけで、 下半身が、 蠕く。 「――――……ッア、ン。」 やばい…… 乙矢が見てるのに 恥を掻き捨てて、 脚を広げて、 上半身は着乱して、 ………………乙矢が見てるから、おぢさん頑張っちゃうじゃないか…… 「やあらし、下半身震えてるな?」 乙矢ったら、そんな素敵な笑顔で言わないで 疼いてきたもの、感じてきたもの…… 「っは……、」 情欲が這い出て来る……! 奥が、欲してしまうので、自然に腿を擦り合わせてしまう。 着物、皺くちゃだもん…… 「冷めた?」 乳首見られた。 「 もぉっ……、欲しいです、 いじわるしないでぇ!」 限界点越えた……、衣服がこんなにも濡れるのは後にも先にも今日だけだっ! 「確認しようか?」 やばい、待ち切れない。 立ち上がってくれただけで急く。 乙矢の指が爪が頬を添う。 鋭利な先が胸元まで滑走した。 チリチリと電磁波が廻る。 「――――――アレがっ……アレがいい……。」 そんなものじゃまだまだ甘いよ…… 「ん、俺が何?」 アレ=乙矢だったものね、意地悪過ぎだろうが……! 「早く、も……もうもう ……無理だあああああああああああああああああ!」 絶叫してしまった。 同時に下着脱ぎ散らかすという暴挙。 イイ年こいて恥ずかしい…………! 「……これはまた新しい趣向ですね?」 乙矢の顔面にぱんちゅが被さっちゃってる…… そして何故、敬語! 「ちょっ、わざとじゃないからっ……宗方家では親愛の印にぱんちゅを相手に投げ付けるという習慣があってだな……!」 謝っちゃってるけど大体、乙矢が焦らすから悪いんだよな! あと、父母弟よごめん。 新しい習慣生まれました。 「大丈夫、お前が変態なのは今に始まった事じゃないから。」 「変態じゃないっ、愛の形だから!」 「……勃ってるけど?」 視線を落とされる。 「全ては愛故に!」 もはや、開き直ってるようなものだ。 「……ムード無い……なんでそう芸人ノリ?」 溜息つかれたし。 「素なんですけど……」 芸人ノリなんだ俺…… 「性格:ピン芸人。」 「勝手に定めるな!…………っむ」 乙矢め、キスでほだされる俺じゃないからな…… やばー……キモチいー…… とか。 今年も乙矢に翻弄されるのだろうな。 前へ |次へ |
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