《MUMEI》 あいつが元気をなくしているのは‥ 夏休みが近いからかも知れない。 あいつは僕の住所を知らないし‥‥ 学校がなければ手紙を書いても僕に届けられない。 だからあいつは元気がなかったんだ。 毎週続いていた定期便が途絶えるかも知れないから。 でも──‥ あいつなら途絶えさせる事はない気がする。 きっと来週もまた‥ 僕の元に届く。 クローバーのシールで封をした‥ あいつからの恋文が──。 前へ |次へ |
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