貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》mission 1 新入部員確保!
「柳洞…静葉…」
さつき姉は敵にでも会ったかのような声で彼女の名を呼んだ。
「暦さんがこんなに早いなんて、…そちらは噂の弟さん?」
噂とはなんだろうか…、まぁ噂になるのも無理は無いだろう。
「“覇者”にしては覇気がないわね。」覇者、そう呼ばれた事は無いが中学生の頃に柔道55キロ級、剣道、空手などで全国大会優勝の経歴を持てば、それは噂になり、そんな称号も知らないうちに貰うだろう。
「ええ!私の一番弟子よ!」
なぜか勝ち誇るさつき姉、
「暦有紀真です。姉がお世話になっています」
「私は二年の柳洞静葉、彼女にはとても手を焼いてるわ。」フフ…と上品に微笑む、微笑む顔はかわいいと言うかどちらかと言うと、可憐の部類に入るのだろう。暫しみとれてしまった。
「有〜紀真君?」
さつき姉が君付けで呼ぶ時は大体怒っている時だ。
こういう時は話をそらすに限る!
「さつき姉!入学式の準備には間に合うの?」
「…、あぁっ!やばいっ」
「急がないと!さよなら柳洞先輩!」
「ええ、また…」
「あんなのに挨拶なんてしなくていいの!ほら、急ぐよ!」
全力疾走で手を引かれて、体育館に向かった。
「ふ〜ん、あれがさつきっちゃんの弟かぁ…」
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