《MUMEI》

◆◆◆

「‥‥‥?」

気配がして目が覚めたのは真夜中だった。

外が赤っぽく光って‥

やけにでかい影が戸の上半分の格子越しに見える。

何かが‥

社の外にいる。

「‥‥‥‥‥‥‥」

玖珠は前に‥

戸を閉めてさえおけば入って来れない‥

そう言ってた。

けど‥‥‥

≪ガタン‥ッ≫

「‥!」

戸が壊されそうになってるじゃねぇか‥。

「下がってて」

「‥!? 起きてたのかよ‥」

「まあね。それより、なるべく奥の方に居た方がいいわよ」

「‥?」

「あんた、狙われてるみたいだから」

◆◆◆

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