《MUMEI》

「そりゃもちろん、好きに決まっているよ。」


『決まってないね。』


真白は鋭く言った。


「どうして…どうして、そんなこと言うの?私は、本当にお父さんとお母さんが好きだよ。」


『嘘だね、あなたは今迷ってる。』


嘘なんかじゃない…


それに
迷ってる…?


私は
何を迷っているの?


「じゃあ、あ――」


真白に質問しようとしたが、真白の言葉によって打ち消されてしまった。

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