《MUMEI》

『まさか、忘れた訳じゃないよね。


あなたは、お父さんとお母さんを殺したのよ。』


真白は口元だけを微笑ませた。


目は決して笑っていなく、全部を見透かされているようだった。


ましろは出す言葉が見つからず、口が少し開いては閉じたりの繰り返しだった。


あれは夢であって
現実ではない


そう
私は殺していない…


真白は、強くましろの手を握った。

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