《MUMEI》
変な画像
忍がわざわざ自分の写真を送りつけた理由


それは


『普通恋人の写真位持ち歩くものだ』


というものだった。


ついでに、忍は俺の携帯に厳の写真しかないのは不気味過ぎるからと言っていた。


(まぁな〜)


俺は、志貴が厳の写真まで見なくて良かったと、心の底からホッとした。


先日、果穂さんから送られてきたのは


全裸の厳だったから。


(後ろ姿なのがまだ救いだな)


頼むから、正面だけはやめてほしいと心から思った。

「他の画像は、何か知ってるから、見たくないから」

「え?!」


(ま、まさか果穂さん…志貴に…)


「内容は知ってるけど、私は見てないし、私の所にはきてないわよ」


志貴は珍しく赤くなりながら、慌てて俺の考えを否定した。


「良かったぁ」

「何をコソコソしてるんだ?」


安心する俺と、まだ顔が赤い志貴を交互に見ながら、拓磨が眉間にしわをよせた。


「ん? … 志貴に、変な画像送られてなくてって意味」

「変な画像?」

「うん。悪趣味なの」

「お前の?」

「違うよ!」

「何だ… つまらん」


拓磨は、俺の変な画像を期待していたようだった。

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