《MUMEI》

『今、お父さんとお母さんは、あなたを養子に出す話をしているのよ。』


真白の声がいきなり聞こえた。


「真白ちゃん?」


不思議なことにどこから聞こえたのかは、分からなかった。


「真白ちゃん、どこいるの?」


ましろは、当たりを見回したが、見えるのはお父さんと、お母さんだけだった。


ここは私の記憶の
中なんだよね?


あれ待って…
じゃあなんで
ユナセや
お父さんお母さんが?


これは
私の記憶じゃない…

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