《MUMEI》

やりかけの宿題を机に広げたまま──

何だかボーッとしてもうて‥‥

晴れ渡った空も‥

虚しい感じがするだけ‥。

「──────‥」

頬杖を突いて溜め息を漏らす。


『──小坂』

『‥ぇ』

『──呼んでみたくなった』

あん時──

不思議な気分やった。

『呼びたくなった』て何でやろか思て。

あの後新木は何も言わんと帰って行ってもうたけど──

今頃何してんのかな‥。

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