《MUMEI》

私は、さも結婚することが決まったかのような死神の言い回しに、何故か不快感を覚えた。


…のび太さんが嫌いな訳でもないのに――…。




「…のび太のヤツは、未来の世界に行って、お前と結婚している自分を見て来たんだろ…?


…そして、その事を出来杉に明かした…。


…だから、お前に好意を持つ出来杉は、のび太に殺意を持ったんじゃないのか…?」



死神は、私の顔を覗きこむようにして尋問してくる……。おそらく私を誘導しようとしているようだった……。



「ち!違うわよ!」


それが恐くて、気がつくと私は、根も葉もない否定の文句を口走っていたのよ。

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