貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い

《MUMEI》
ファースト・アタック
混乱の街の中、その機体は朝日を受けて輝く。
VALが大地に立った瞬間であった。
破壊活動を行うガル・ズィーのモビルトルーパーも突然の出現に気をとられていた。
「なんだあれは…地下から現れただと」
「連邦のモビルトルーパーでありましょうか?ガムル隊長!」
「へっ、こっちは三機なんだ!数では勝ってるんだぜ!!」
三機の内、一番近い機体が突進してくる。
「き、来たッ!」
街の損害を抑え、死傷者を出さず、尚且つ敵を爆破せずに倒す…!
理想の形だが、できるか!?
「待て!マティス、軽率だぞ!」
敵は鉄剣を引き抜き振りかざした。
「うおおっ!連邦のモビルトルーパーごとき、このデフの相手ではぁっ!」
敵の大振りの動作にできた隙を俺は見逃さなかった。
「こいつッ!」
ラグナス・キャノンを展開する。
「いかん、マティス、離れろ!」
「いけーッ!」
トリガーを引く、キャノンの弾丸が敵の腕を吹き飛ばし体制を崩させる。
「ぬおおっ!!」
さらに、打撃の一撃を放つ。
頭部は潰れ、部品が四散する。
「ひっ!わあああっ」
敵のパイロットが脱出する。
「これが!お前達が人々に与えている恐怖なんだぞ…解るかッ!」
その時、残りの二機が襲いかかってきた。
「ガムル隊長…あの機体、このデフよりもパワーがあります!」
「だが、二機で掛かれば倒せる!」
二機のモビルトルーパーは左右から挟み撃ちで接近してくる。
「こんな…挟み撃ちくらいでぇっ!」
俺は左から来た機体に敢えて飛び込んだ。
「何ッ!?コイツ!」
「挟み撃ちなんかぁっ!」
敵の腕を押さえつけ、出力全開でもぎ取る!
「ぐあっ!こいつはシ、シュミレーションに無い戦い方をする!だが!」
敵機は残った腕で俺を押さえる。たかが一本の腕だが身動きが取れない。
「しまった!」
後ろからはもう一機が来ていた。
「た、隊長!自分ごとコイツを!」
「でかしたぞレイダー、それでこそ戦士だ!」
駄目だ!この距離じゃキャノンは撃てない!
後ろの機体がアサルトライフルを構える。
死…!?そんな嫌だ!
アクセルを全開にする。ローラーが激しく回転し敵を押し倒した。
「な、なにぃ」
「嫌だ、嫌だぁぁッ!」
俺は無我夢中でバスタードソードを引き抜き、構え振り下ろしの一撃を放つ。
「手足が無ければっ!」
一撃は残った腕を叩き潰し、さらに横薙ぎの一撃は両足を破壊した。
「た、隊長ッー!」
「貴様ァッ!」
俺の感覚は最高潮に達していた。

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