《MUMEI》

「ふーん、まぁ食えんなら何でもいーや」

「ぇ‥」

何でもいいんだ‥(苦笑)

「にしても──何で水団なんだ?」

「先週調理実習で習ったから──(苦笑)」

「あ〜、そーいやオレも1年の時作ったなぁ。つってもほとんど食う方専門だったけど──」

夏芽君はそう言って鍋から水団を掬って器に入れた。

「そーだ、飯炊けてっか?」

「ぅ、うん、‥ぁ、お茶碗──」

「ぁ、オレ自分のあっから」

「?」

キョトンとしてる内に──

夏芽君は自分のお茶碗にご飯をよそって食べ始めてた。

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