《MUMEI》
朝
僕は朝に弱い。
朝は学校に向かう電車の中で何度も眠りそうになる。
田舎だから一時間に一本しか電車がない。
だから無駄に早起きしなければならない。
僕がウトウトしていると揺すり起こされた。
「お〜い!カズヤ!!」
朝からテンションが高い。
同じ部活のタクヤだった。
タクヤとは数少ない親友と呼べる仲だ。
毎日学校に行く時は一緒だ。
「・・・おはよー。」
僕は半分寝たまま返事をする。
うつむく僕の顔を覗き込むタクヤ。
「いい話あるんだけど!」
タクヤはいつも「いい話」がある。
「ん、何ー?」
「メル友欲しいだろ?女の子だよ!」
男のメル友なんかいらんぞ。と心の中で思いながら返事をする。
「まかせるー。」
「じゃあこれ、よろしくな!」
紙には名前とアドレスが書いていた。
それを胸ポケットにしまいながら目をつむる。
そしたらタクヤが僕を起こす。
いつものお約束だ。
そうしてるうちに駅に着く。
駅から学校へは5分くらいで着く。
その間もタクヤはメル友の話しかしない。
おそらくタクヤは僕とメル友をくっつけたいらしい。
僕は乗り気な雰囲気を出してタクヤに合わせた。
タクヤは同じクラスだから教室までずっとその話だった。
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