《MUMEI》 知らせ大学とバイトに追われる日々 最低、月15万は稼がなくちゃ 毎日疲れ切って… 眠い… そんなとき、エリから電話が来た 朝7時に… エリ「優斗、大変だよ!」 俺「なんだょ、あわてて 俺、眠いんだけど…」 エリ「もう!起きろ!」 怒鳴り声だった 俺「!でかいょ、声」 エリ「麻美が大変なんだよ!」 俺「麻美が!!」 一気に目が覚めた エリもあわててるからか よく、要点がわからない エリ「もう!優斗、住所教えて、直ぐ行くから!」 8時過ぎ、エリが来た エリ「とにかく見て!」 挨拶もそこそこに、エリが手紙を俺に見せた 『エリ、初めてだね、手紙なんて… 訳あって、家を出る事になりました しばらく、連絡取れなくなります、 心配しないでね、私なりに頑張るから エリと、仲直り出来てよかった、 優斗に感謝だね エリ、ほんとにありがとう、元気でね』 俺「…」 エリ「優斗、何か聞いてないの?」 俺「…電話!」 エリ「解約されちゃってるよ!」 俺「違う、俺ん家」 元々、麻美の新しい携帯しらないし… 俺、実家に電話した 母が出た 俺「お袋!、あっ、おはよう、…」 「…それより、麻美、どうしたら?」 「…えっ!…」 「…」 「わかった、またかけるよ、じゃあ」 エリ「…どう?…何かわかった?」 俺「…引っ越したって…」 エリ「!」 俺「…」 エリ「優斗の所には?手紙とか?」 俺「ポスト見てくる!」 何も、連絡はなかった 手紙も、メールも、言付けも… 俺「…そんなモノなのか…」 エリ「優斗、元気だして」 俺「麻美にとって、俺は、そんなモノだったのか!」 エリ「…そんな事ないよ…」 俺「…どうして…何も言わないで…」 何故だ、涙が溢れそうになる エリ「優斗…」 俺「…エリ…教えてくれて、ありがとう…」 エリ「…うん…」 俺「…」 何だろう、虚脱感が… 身体の中に、大きな空洞があるみたいだ… エリ「優斗も、麻美の事、好きだったんだね…」 「両思いなのに、何故、こんなふうに…」 「…ごめん…」 涙が…勝手に… 俺「…」 エリ「…私、言葉、下手だから…」 俺「…大丈夫…、バイト行かなきゃ…」 エリ「…うん…何かわかったら、直ぐ知らせるからね…」 あのとき、俺が感じた不安は、 現実になった… 俺、麻美が好きだったんだな 近くに居すぎて、 イヤ、違う 気付いてた… けど、何もしなかったんだ俺… いつも、側にいると思ってた 恋人じゃなくても 側にいれば、それでいいって… 居なくなる事なんて 考えてもみなかった… 違う、考えないようにしてただけだ… … 前へ |次へ |
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