《MUMEI》
「白い脚だな」
「…なに言ってんだよ、裕斗の方が白いのに…」
「…ヒャァ、…擽った…」
「フフッ、惇、敏感なんだな」
「……フ、ぁ…」
「ちょっと腰浮かして」
「……ン……」
目をきつく閉じたまま惇は俺に従う。
浮いた腰をベッドに沈めて、シーツを握りしめる指先を優しく撫でた。
すると惇は俺の手を握ってきた。
俺はその手を引き寄せ、もう片方の手もシーツから剥がして…、細く薄い肩にぐっと力をいれた。
「…なあ、なんでそんなに必死に目ぇ閉じてんの?」
「馬鹿、俺そんなに慣れてる訳じゃ…、意地悪…言うなよ…」
惇は両手で顔を隠して僅かに震えている。
しかしそんな姿に俺は笑いしか込み上げてこない。
俺は笑いを堪えつつ惇を跨ぐ格好でそろりと立ち上がり、腰に手をつけて惇を見下ろした。
−−−ダメ…
わ、わらいた…ひ…
「ぷぷ…」
必死で堪えるももうダメ!
頭を左右に振っても振っても天井見てもダメ!!
「頼むからは〜や〜く〜目え開けてえ〜っつ!!」
「はあ?何だ?なっ!な、な!それ!
なんだそれ〜〜!!」
弾かれた様に飛び起きる惇。
俺は仮面ライ〇ーみたいに変身のポーズをとる。
「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ!が〜どるマンにへんし〜ん!」
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