《MUMEI》
アキラの過去
茜さんと歩きながら、
聞いた話し

アキラさん27なんだ
エリと7才違うんだな

茜さんも27、アキラさんの同級生なんだって

茜「ここよ」

コンクリート打ちっぱなしの3階建てマンションだった
歩いて15分じゃん、送る距離かなぁ? 
 
茜「コーヒー入れるわ、上がって」
 
俺「えっ、悪いっすよ」

茜「アキラの秘密教えてあげるから」
「ほら、早く!」

腕組まれて、部屋に…
 
 
茜「はい、どうぞ」

俺「いただきます」

美味いなぁ、店の珈琲より…

茜「優斗君、珈琲屋さんでバイトしてるんでしょ」

俺「はい」

茜「敬語なのね、真面目ね」

俺「部活で叩きこまれた週間なんですよ、目上の人には、やっぱ…」

茜「私、マネージャーだったんだ」

俺「ラグビー部ですか?」
茜「そうよ」
 「そのときね、アキラに口説かれてたの」

俺「彼女だったんですか?」

茜「付き合った事ないわよ、嫌いじゃないけどね」

俺「…」

茜「私ね、彼いたんだ、そのとき…」
「アキラに告られて、断ったの」
「その後ね…アキラが私を襲ったの」

俺「あちぃ!」
珈琲こぼしちゃった!

茜「大丈夫?」

俺「大丈夫っす」

茜さんがテーブルを拭きながら
茜「みんなが帰った後、部室でね…」

俺「…」

茜「でも、入らなかったの」
「小さくなっちゃっててね」
「ビビったのかしらね、自分のした事に」

俺「…」
返事のしようがないょ

茜「噂になってね、彼氏の耳にも入ってね」

茜「別れちゃったんだ、彼と…」
 
茜「その後ね、私が直ぐヤラセル女だって噂になって」
「不良達に輪姦されたの…」
俺「…」

茜「アキラ、自分のせいだって、」
「不良達と喧嘩してね、足刺されちゃったのよ…」

俺「…刺された…」

茜「ナイフでね…」
「学校にもバレて、停学処分、部活も退部…」

俺「アキラさん、自業自得でしょ、茜さんが気を使うのは、筋違いじゃないですか」

茜「…」

俺「すみません、生意気言って」

茜「いいのよ」
「私にも責任あるの…」

俺「?」

茜「知ってたのに、アキラの気持ち…」
「わざと、胸見えるようにしたり、身体近付けたり、」
「からかってたの…」
「あっ、見てるなぁとか」 
俺「エリみたいっすね」

茜「うん、同じよ」
「女、全部がそうじゃないけど、そういう女も居るのよ」
「幻滅する?女に?」

俺「ちょっと、わかります」
「異性に好感もたれるの、悪い気しないっすもんね」
茜「まして、ちょっといいなぁって思ってる相手なら、尚更でしょ」

俺「そおっすね…」

茜「アキラとは、腐れ縁なのかな、」
「エッチした事はないけど、なんとなく、気楽でいられる異性だし、それなりに意識もしてるかな…」
 
俺「好きなんですか?アキラさんのこと」

茜「好きよ、愛じゃないけど…」

俺「エリも、俺に対してそうなのかな」

茜「たぶんね…」

頭に、麻美がよぎった
麻美も、そうなのかなぁ

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