《MUMEI》

ユナセはましろの長い髪を、指で軽く上に持ち上げた。


それから、さらさらと指から髪を落とした。


「俺、今日の夢あんまり覚えてないけど、ショートの姉ちゃんを見たんだ。」


「!!」


ましろは、ユナセの胸から顔を上げた。


「姉ちゃん、とても似合っていたよ。」


ユナセは優しく微笑んだ。


「ありがとう…。」


ましろも可愛らしい微笑で返した。

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