《MUMEI》

朝会も‥

授業中も‥

休み時間も‥

「───────」

ウチはまるでもぬけの殻みたいにただ椅子に座っとった。

放課後‥

みんなが帰りの支度を始めても相変わらず動かへんウチを見て‥

菜摘が隣りにきた。

「しょうがないなぁ──」

「ぇ‥?」

訊いた時にはもう腕を掴まれてた。

「ちょっ、どこ連れて行くねん‥っ」

「何か美味しい物でもたべてさ、元気出そうよ♪」

「ぇ‥!?」

抵抗する余裕はなくて──

ウチは菜摘に引っ張られて駆け出した。

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