《MUMEI》

「……ありがと、佑介さん。ありがと」
初めて高原の名前を呼びながら、江藤はゆるり眠りへと落ちていく
繰り返されたありがとうに
高原は微かに肩を揺らす
向けられた素直な言葉を嬉しいと感じ
完璧に寝入ってしまった江藤の額を指先で撫でながら
「いい夢、見ろよ」
耳元で呟いた高原の声は、とても柔らかなものだった……

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫