《MUMEI》

◆◆◆

いくら言ってもこいつが引かねーから‥

上着ごと物の怪を置いて来る羽目になった。

まぁあいつの布団代わりにはなるだろーからいーけどな‥。

「ねぇ、お腹空かない?(微笑)」

「‥ぇ」

「帰ったら何か作るわね。それから──明日には上着作っておくから(微笑)」

「ぁぁ‥頼むな」

「だからまた一緒に寝ていい?(微笑)」

「!?」

それが目的かよ‥。

まぁいーけど。

こいつがそれで満足するんならな──。

◆◆◆

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