《MUMEI》

◆◆◆

いつもなら‥

朝にはこいつはおれから離れてるはずだった。

でも今朝目が覚めた時──

こいつはまだおれにしがみついたまま眠ってた。

いくら声かけても起きねーから‥

何とか引き離して社から出て‥

干し桃を取って来て口に入れてやった。

そしたらやっと目ぇ覚まして‥

起き上がったと思ったらいきなり寄っ掛かってきた。

何か様子がいつもと違う。

「おい‥?」

「───────」

「‥また寝てんのか‥?」

◆◆◆

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