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《MUMEI》 相談エリ「お待たせ」 俺「エリ、アキラさんは？」 エリ「遅くなるみたい」 「なに？相談って」 俺「飲みながら話すよ」 エリ「ごちそうさま」 俺「わかってる、俺のおごりだから、 あっエリ、居酒屋ね」 エリ「…セコい…」 エリ「たまにはビールもいいわね」 俺たちは、ビールで乾杯した 俺は、なかなか切り出せないでいた エリ「優斗、言いにくい事なの？」 「私と世間話したくて来た訳じゃないでしょ？」 俺「あぁ、そうなんだけど…」 エリ「じれったいなぁ、何？ 茜さんの事？」 俺「いや、違う…」 エリ「私に相談なんて、女の事でしょ」 「はっきり、言ってごらん」 俺「…笑うなよ…」 エリ「わかった、笑わない」 俺は、駅で見た、女の事を話した、 たぶん、見間違いだと思うけど、 気になって仕方ないんだと エリ「…」 俺「向こうも、俺を見てたのが、なんか引っ掛かってさ…」 エリ「優斗…あんた、それでどうしたいの？」 俺「えっ？」 エリ「仮に、麻美だったとしたら、どうしたいの？」 俺「…」 エリ「会って、思い出話しでもするの？」 俺「エリ、機嫌わるいのか？」 エリ「ねぇ、優斗、昔の女でしょ、いつまで引きずるつもりなの」 俺「…」 エリ「会いたいなら、探しなさいよ、」 「冷たい言い方だけど、他に答えようないよ…」 俺「…」 エリ「優斗の愚痴でも、何でも聞くよ、 独りになりたくないなら、お酒だって付き合うし、 相談だって乗るけど…」 「見た女が本物かどうかなんて聞かれても…」 俺「そうだよな…」 「誰かに話したかったんだ、本物かどうかじゃなく」 「まだ、俺の心が、こんなに動揺するって」 エリ「…」 俺「俺は麻美を忘れられないでいるんだ…」 「思い出の女にできないでいる…」 エリ「…今さらって思うけどね」 俺「うん、そうだね…」 「でも、前に進めないなら、振り出しに戻ってみるだけだ」 エリ「どうするの？」 俺「捜してみる」 エリ「…」 俺「なんか、ふっきれた、ありがとな、エリ」 エリ「ねぇ、優斗、言葉悪いけど…」 「男、居ない方が、あり得ないよ…捜し出せても…」 男「バカだなぁ、エリ」 「捜し出せたら、ふられに行くんだよ、じゃないと、前に進めないだろ」 エリ「…」 俺「アキラさん、遅いね」 エリ「来ないよ」 俺「何で？」 エリ「優斗が相談あるって言うから、 きっと、女の事だろうから、私１人の方が、話しやすいだろうって」 俺「…」 エリ「茜さんの事だったら嫌で逃げたのかもね」 エリは、そう言ったけど、アキラさん、気を使ってくれたんだなって、わかる 俺「アキラさん、俺がエリを襲ったらどうすんだよ」「まったくぅ」 エリ「あっ、言ってた」 「私に、」 「優斗を襲うなって」 俺「ぶっ！」 酒吹き出しちゃった エリ「優斗、今、ヤラシイ事考えてるでしょ」 俺「からかうなよ」 エリ「私も、捜してあげる…」 「みつかったら、しっかりふられて来なね」 俺「そうしたら、慰めてくれるか？エリ」 エリ「え？」 俺「朝まで愚痴るから、酒、付き合えよな」 エリ「びっくりしたぁ…」「身体で慰めろって言われたのかと思った」 俺「アホかぁ！！」 エリ「えへっ」 俺「えへじゃない！」 まったく、普通に考えろって！ 前へ |次へ |
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