《MUMEI》

どないしたらええんか分からんくて‥

固まったまま新木の目に見入ってた。

「大丈夫?」

「‥‥‥ぁ‥、うん‥」

やっと声を出せた。

でもそれが精一杯やった。

こいつに見つめられると‥

金縛りにでもなったみたいに体が動かんくなってもうて‥

心臓が‥

壊れてまうんやないかて位に鳴り響いて煩くてしゃーない。

でも──

嫌な訳やない。

ただ‥

今はまだ友達として一緒におる事を思うとちょっぴり違和感あんねんけどな──。

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