《MUMEI》

昼食の時間、僕はアンリ様の御側で食後に御出しする紅茶の支度をしていました。

ですが、やはりぼんやりしてしまって‥。

そんな僕を、

「リュート‥?」

アンリ様がきょとんてした様子で見つめてらっしゃいました。

その視線に気付いた瞬間、ガシャ、と砕けるような音が足元で聞こえました。

「‥!」

僕は思わず、手にしていたカップをおとしてしまっていたんです。

「‥申し訳ございません、直ぐに始末を‥」

「待って」

「アンリ様‥?」

「そのまま触ったら怪我をしちゃうから──」

「ぁ‥、申し訳ございません」

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